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治療途中の歯を放置したことにより生じたひずみの一例について

2016年9月22日 カテゴリ:歯科コラム, 予防歯科, 親知らず


先日、

副院長の親知らずを抜歯したことを、

 

https://www.yanagidashika.com/blog/post/2665

 

当ブログにてお伝えしました。

 

 

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このレントゲン写真の、

右上奥にある歯が、その親知らずでございます。

 

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この親知らずは、

 

奥の奥にあってみがけない場所をつくっているだけであり、

噛んでいないので、抜いても嚙みにくくなることのない、

 

そこにあるだけで有害な歯なので、

抜歯した、というわけなのであります。

 

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そして、本日注目していただきたいのは、

その親知らずの一本前の歯なのです。

 

 

まわりの歯と一緒によくよく眺めてみると、

なんか様子がおかしくないですか?

 

 

この歯だけ、

下のほうに

のびているように見えませんか?

 

 

では相対する下の歯はどうなっていますでしょうか?

 

切り株のように短くなっております。

 

 

これがどういうことなのかと申し上げますと・・・、

 

下の歯の根の治療が終わって、

これから根の上部に歯を作ろうというときに、

忙しくなってしまい歯科を受診できなくなり、

そのまま長期間放置・・・、

反対側の歯が噛む相手を求めて下方にのびてきてしまった、

 

というわけなのです。

 

 

歯に目玉があって、歯自身が辺りを眺めて、

噛む相手を求めようにも、

のびてみたところで、のびた先に、

相手となる歯がないぞ、と知っていてくれれば、

歯も無駄にのびるのをやめてくれるのかも知れませんが、

 

残念ながら歯に両眼はありません。

 

噛んでいないと噛む相手を求めて、

盲目的にのびてきてしまうのです。

 

 

このような状況では、

下の歯を元あったような長さで作るには、

のびてきた歯を削るしかありません。

 

う、

 

削る量が多いと歯の中央には神経がありますので、

神経が飛び出してきてしまいます。

 

うう、

 

削るだけではなく、

神経もとらなければなりません。

 

ううう、

 

ここは妥協いたしまして、

上の歯を削る量を最低限とするため、

下の歯を短く作ることにしました。

 

 

当院で強く推奨しております、

ゴールドコア

と呼ばれる、かぶせものを支える金の土台が、

こんなにも短くなっております。

 

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この上にかぶせものをつくりますが、

相当短い歯になりそうです・・・。

 

(※ゴールドコアではなく、金属を使用しないファイバーコアでも、

土台をお作りできますので、

ご希望の方は土台製作時に、相談させていただいております)

 

このように治療すると、

上下の歯がバランスの良い長さで噛み合わないので、

 

治療法として正統的とは言えません。

 

が、

 

上の歯を削る量と治療期間や費用は抑えられます。

 

 

同じような状況の患者様が来院された際は、

どのように歯を作るか、

事前に患者様にメリット&デメリットを説明させていただき、

相談させていただいてから、治療法を決定しております。

 

 

仕事まみれの日常に忙殺されてしまい、

治療中の歯を放置されている方は、

とてもとても多くいらっしゃることと思います。

 

しかしながら、

 

痛みなくにじり寄ってくる、このようなひずみは、

大きくなると、

後になって、放置したことを、

必ずや後悔させるものとなります・・・。

 

治療途中の歯を放置している方は、

思いきって、お近くの歯科を受診されてみては、

 

いかがでしょうか・・・

 

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吉祥寺の歯医者、柳田歯科医院
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住所:東京都練馬区関町南2-20-8
診療時間:9:00~13:00 14:30~18:30(土曜・日曜・祝日も診療)
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