『歯ブラシをする際、歯みがき粉はつけないほうがよい』
そのように先日テレビで放送されていたようですね。
わたくしは、その番組を見逃したのですが、
患者様がご覧になっており、お話をうかがいました。
歯みがき粉をつけて歯ブラシをすると、
口の中に即爽快感が広がり、
チャチャっとみがいただけでも、
すみずみまでみがいたような気がしてしまいます。
歯ブラシする時間が短くなってしまうと、
歯みがき粉により、みがけた気はしているわけですし、
お口のケアが知らず知らずのうちにおろそかとなってしまいます。
だから歯みがき粉はつけないほうがよい、という意見があるわけです。
しかしながら、わたくしは歯みがき粉を使用しております。
家に帰れば、わたくしも含めて三名歯科医師がおりますが、
皆、歯みがき粉を使用しております。
これはなぜかと申し上げますと、
やはり歯みがき粉を使用した際に生じる爽快感が欲しいからなのであります。
すくなくとも、わたくしが歯みがき粉に求めるのは、
みがいた感をもたらしてくれる爽快感だけです。
歯みがき粉をつけたからといって、
効率的に汚れが除去できるわけではありません。
また、歯みがき粉に含まれるフッ素などの薬効成分、
これは微々たるものですし、
子どもたち(3歳)の歯ブラシには、歯みがき粉を使用しておりません。
歯みがき粉に含まれる微々フッ素よりも、
歯科医院で塗布するフッ素のほうが虫歯予防に効果的です。
歯周病用の歯みがき粉を使っても、
歯ブラシでは歯周病の原因である歯石を除去できませんので、
歯周病を完全に予防できるわけではありません。
歯ブラシの毛先が汚れにあたって汚れが落ちること、
フロス(糸ようじ)、歯間ブラシを使う、
たまに歯医者に行って歯石をとってもらうことの方がはるかに重要なのです。
以上をまとめますと、
歯みがき粉は使っても使わなくてもよい
(ただ歯みがき粉のもたらす爽快感によって、
みがく時間が短くなってしまうなら)
つかわないほうがよい
といったところです・・・、
が、
患者様の歯の状況によっては、
特定の歯みがき粉使用を推奨することもあります。
推奨できる歯みがき粉の薬効成分として、
知覚過敏用の歯みがき粉に含まれる硝酸カリウムというものがあります。
これは知覚過敏、虫歯じゃないけどしみるという症状に、
かなりの効果をもたらす場合があります。
日々の歯ブラシによって、
しつこくしつこく、
知覚過敏を抑える成分が歯に送り込まれるので、
よく効くのだと思われます。
海外にお住まいの方が、日本に帰ってきたときに、
ある有名な知覚過敏用の歯みがき粉を大量に買い込む、
そんな、お話をうかがったことがあります。
日本製のほうがよく効くとのことでしたよ
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吉祥寺の歯医者、柳田歯科医院
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